Vol.41:2013/12/27 西田まこと通信

この一年、皆様には変わらずにご支援をいただき、心より感謝申し上げます。

臨時国会では、特定秘密保護法案に関して、多大なご心配とご迷惑をおかけしました。この法律については、誤解に基づいた極端な懸念ばかりが喧伝されており、間違ったムードを作りかねないと心配しています。

特定秘密保護法は、これまで各省庁がバラバラに決めてきた「国家機密」について、外交、防衛、テロ防止、スパイ防止の四分野について、指定の基準、解除の基準などを統一したルールとして定めたものです。機密の漏えいに関する規制の対象は、あくまでも公務員、国会議員に向かうものであり、一般国民の言論を規制するものではありません。戦前の治安維持法とは、規制の向きが真逆です。今の日本には、憲法21条に謳われる「表現の自由」が明確に保証されていることも大きな違いです。

とはいっても、同法について「宿題」があるのも事実です。「秘密」が無制限に広がらないように、政府内での監視に加えて、国会が常時監視する仕組みも必要です。公明党ではすでにその検討を始めています。法律施行までの1年間で答えを出してまいります。

年末の与党税制協議では、その当事者として「与党税制大綱」の取りまとめに当たりました。自公の間で激しい議論の応酬もありましたが、「二つの軽」で我が党の主張が大きく反映されました。

一つ目の「軽」は軽自動車の税金です。当初の政府案では取得税は減税なし(現行3%据え置き)、「軽自動車税」は、新規取得、既存車両ともに、来年4月から現行の7200円を1万4400円に引き上げるという過酷な提案もありました。しかし、「軽自動車は大衆の足、生活の足、大幅な増税は許されない」と粘り強く交渉しました。その結果、取得税は3%から2%へ引き下げ(約110億円の減税)、軽自動車税は平成27年4月1日以降に購入した新規車両のみ10800円に引き上げ(約56億円の増税)となりました。

もう一つの「軽」は、軽減税率です。消費税10%時に導入することが決まりましたが、導入に慎重な自民党、財務省を相手に、深夜に及ぶ交渉が続きました。私たちはあくまで「消費者の痛税感を和らげるために、軽減税率の導入は避けられない」と主張し、中小事業者の方々の負担を減らす簡素な納税手続きも提案しました。その結果、本年1月の与党税制大綱では「目指す」だった表現が「導入する」となり、その詳しい制度設計は明年12月までに「決定する」と確定されました。こちらも残された宿題を一年かけて片付け、来年の12月にはすぐに法案化できるまでに仕上げて参ります。

この一年間、数々の大型選挙が続きました。皆様の血のにじむご支援により、多くの成果を上げることができました。感謝の思いとともに、私自身、必死に働いて、皆様のご期待にお応えして参ります。
皆様とご家族のご健勝、ご多幸を心よりお祈り申し上げます。良いお年をお迎え下さい。