193-参-内閣委員会-005号 2017年04月18日
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。早速質問に入らせていただきたいと思います。
まず初めに、提案募集方式を活用いたしました地方分権改革についてお聞きしたいと思います。
この提案募集方式は、これまでの地方分権の改革を踏まえまして平成二十六年より導入をされました。その目的は、地方の発意に根差した取組の推進であります。度々大臣も答弁なさっておられますが、国が選ぶのではなく、地方が選ぶことができる地方分権改革、このように位置付けられていると認識しております。これに対しまして、全国知事会あるいは全国市長会などからも高い評価が寄せられているということであります。
一方、平成十二年施行の地方分権一括法におきましては、地方自治法が改正されまして、都道府県知事の権限に属する事務の一部を都道府県条例の定めるところによりまして市町村が処理することができる、いわゆる条例による事務処理特例制度というのが設けられました。
この事務処理特例制度におきましては、都道府県知事に市町村への権限移譲を要請するためには市町村における議会の議決というものが求められてございます。市町村議会の議決を仮に得ても県知事に対して要請するということができるのみでありまして、この条例を制定する権限は都道府県に置かれておりますので、強制力を持たないことは言うまでもありません。それゆえに、この条例による事務処理特例制度というのは余り活発に活用されていないと。
これに対しまして、この提案募集方式といいますのは市町村議会の議決は要件とされておりませんで、それだけ地方の発意によります分権改革ということをより一層進めていくという目的でつくられているものと認識しております。
しかし、この提案募集方式による地方からの提案について、条例による事務処理特例制度のより一層の活用を支援するという回答とともに、その提案が実現していない案件がございます。県費負担教職員の人事権等の都道府県から市町村への権限移譲であります。ここでいう人事権等とは、県費負担教職員の任命権、県費負担教職員給与等の負担、学級編制基準の決定、県費負担教職員の定数決定、任免、分限、懲戒処分の基準制定権のことを指します。
この権限の移譲につきましては、中央教育審議会の答申あるいは教育再生実行会議の提言においても、市町村への移譲を検討するよう指摘をされております。全国の中核市長会におきましては、地域の実情に応じた特色のある質の高い義務教育の実現、あるいは地域に根差した優秀な人材の育成、確保の実現を目指して県費負担教職員の人事権等の権限移譲を求めてこられました。
この条例による事務処理特例制度によりまして、こうした県費負担教職員の人事権等につきましても市町村に権限移譲することは理屈の上では可能でありますけれども、先ほど申し上げた理由によりまして、ほとんどこれは活用されていないというのが実態であります。そこで、平成二十六年、地方分権に関する提案募集に応募されまして、県費負担教職員の人事権等の県から中核市への移譲について求めたわけであります。
しかしながら、国からの回答は以下のようなものでありました。県費負担教職員の任命権に係る条例による事務処理特例制度の運用状況を踏まえつつ、広域での人事調整の仕組みにも配慮した上で、中核市等に権限を移譲する方向で検討を行い、小規模市町村を含めた関係者の理解を得て、結論が得られたものから順次実施する、また、条例による事務処理特例制度のより一層の活用を支援するというものでございました。
事務処理特例制度の活用による実現が困難であるがゆえに提案募集方式で提案したにもかかわらず、事務処理特例制度のより一層の活用を支援するという国の姿勢で果たして提案募集方式の意義は貫かれているのか、疑問に思わざるを得ません。
現在、中核市には、県費負担教職員の初任者研修などの研修の権限は県より移譲されております。したがって、こうした研修は中核市の教育委員会が行っております。しかし、初任者の配置は、当然、今の段階では任命権者である都道府県の教育委員会が決定するというふうになっておりまして、地域の実情に応じた特色のある質の高い義務教育の実現等がなかなか困難であるという指摘が中核市会からも出ております。地教行法五十九条を改正して、中核市の県費負担教職員の任命権に関する事務は当該中核市の教育委員会が行うことができるよう改正してもらいたいという希望を中核市会では持っているようであります。
そこで、大臣にお聞きしたいと思いますが、今のこの平成二十六年の提案募集方式によって提案されました県費負担教職員の人事権等の都道府県から中核市への権限移譲につきまして、事務処理特例制度による対応が可能であることをもって法令改正の提案を退けるのであれば、全都道府県において、少なくとも当該権限等の移譲を希望する市町村との積極的な協議に応じることを担保するため、より実効性のある措置を講じるべきではないでしょうか。
また、平成二十六年の対応方針におきましては、平成二十七年度以降、関係する県や市町村との協議の場を設けるなど、合意形成に向けた支援を行うことを関係団体に速やかに通知するとされておられますけれども、この通知並びにその後の協議についてどのようにフォローされているのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(山本幸三君) 委員御指摘の平成二十六年の地方からの提案等に関する対応方針を受けまして、その閣議決定から六日後の平成二十七年二月五日に文部科学省から都道府県及び指定都市の教育委員会に対して、県費負担教職員の人事権の中核市等への移譲についての通知を発出済みでございます。
当該通知では、文部科学省としては、積極的に人事権の移譲を希望する中核市等が、関係する都道府県や市町村と協議の場を設けようとする等の場合は、関係者への協力の依頼や会議への出席、情報提供など必要な支援を行っていくとされておりまして、事務処理特例の活用のための合意形成に向けた支援を行うこととしております。
ただ、これまでのところ、中核市から文部科学省に対して相談は来ていないと聞いております。その意味では、この制度以前に大阪府の豊能地区において事務処理特例の活用状況があったわけでありますが、こういうことも参考にしてもらいつつ、対応方針に沿って文部科学省と連携してまいりたいと思っております。
○西田実仁君 今大臣からお話ありました大阪府の豊能地区の例というのは、それ一件しかないということで活用されていないという指摘をしたわけでありますが、この事務処理特例制度そのものについての考え方は、大変都道府県に捉え方に温度差がございます。
地方自治法におきまして、この事務処理特例制度による都道府県から市町村への事務、権限の移譲においては、都道府県知事はあらかじめ市町村長と協議を行うことと規定されております。しかし、その実情は、条例制定権そのものが都道府県側にありますので、市町村がその意向を主張する場が少ないという指摘もされておられます。
一方で、一部の都道府県におきましては、中核市長会における権限移譲に関する検討において対等の立場による協議を実現し、良好な関係で分権を進めているところもございます。つまり、一方で一部の都道府県では対等の立場での協議等が実現しているわけでありますけれども、この条例による事務処理特例制度の運用について都道府県ごとに異なっているのが現実ではないかというふうに思われます。この制度、すなわち事務処理特例制度において国の明確な指針がないこともこうした温度差を生んでいる原因ではないかとも思われます。
そこで、今日は総務副大臣にお聞きしたいと思いますが、条例による事務処理特例制度の運用について、国によるガイドラインの策定が必要ではないでしょうか。
例えばでありますけれども、都道府県が権限の移譲計画を策定することのルール化とか、あるいは都道府県において専門知識を有する人材の確保などの人的支援が適切に行われるための手法を示すとか、はたまた、権限移譲、事務の執行に係る経費はもとより、準備段階での初期費用について都道府県において適切に財政措置がとられるように一定のルール化をするといった、ガイドラインを今後策定をしていくことによって条例による事務処理特例制度のより一層の活用を図っていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(原田憲治君) お答え申し上げます。
地方自治法第二百五十二条の十七の二におきまして、規定により、都道府県は、都道府県知事の権限に属する事務の一部を条例の定めるところにより市町村が処理することとできる枠組みが設けられておりまして、また、地方財政法第二十八条の規定によりまして、都道府県がその事務を市町村が行うこととする場合においては、都道府県は当該市町村に対しその事務を執行するに要する経費の財源について必要な措置を講じなければならないこととされております。事務処理特例条例によりいかなる事務について権限を移譲するかにつきましては、市町村長との協議を踏まえ、都道府県が主体的に判断をすることとされておるところでございます。
国の関係省庁においては、その所掌事務のうち、特例を活用した実績やそのメリット等について積極的に情報提供していくことが地方公共団体の判断に資するものであると認識をしておるところでございます。
○西田実仁君 提案募集方式というのには、事務処理特例制度と異なりまして法的な根拠がないということでありまして、提案募集方式は、言うまでもなく、総理を本部長として全閣僚を構成員とする地方分権改革推進本部において決定された地方分権改革に関する提案募集の実施方針に基づいているということであります。法的な担保がないために、提案に対する対応方針の効力や制度の継続性の担保が十分とは言い難いとの指摘もございます。
そこで、山本大臣にお聞きしますけれども、この提案募集方式の理念、国、地方の責務、提案に係る手続や国の回答期限等について法令で制度化するということは検討していくべきではないでしょうか。
○国務大臣(山本幸三君) 委員御指摘のように、提案募集方式は、総理を本部長として全閣僚を構成員とする地方分権改革推進本部において決定された地方分権改革に関する提案募集の実施方針に基づき実施しております。当該実施方針の中で、提案募集方式の理念や対象、募集の方法及び時期、提案を受けた政府の対応、提案に関する調整過程の公表等の提案に係る手続についても規定しているところであります。
また、毎年の具体的な検討の進め方や提案の検討状況につきましては、地方の代表も参画する地方分権改革有識者会議において御議論いただいておりまして、その議論も踏まえつつ、年末に提案に関する対応方針を地方分権改革推進本部及び閣議において決定しているところであります。
こうした提案募集方式の進め方につきましては、これまでの三年間の取組の中で、地方公共団体の意見も踏まえ、募集期間の延長等の運用改善を柔軟に図りながら、各府省及び地方公共団体の間に定着しているものと認識しております。
今後とも、地方分権改革有識者会議での議論や地方分権改革推進本部及び閣議における決定を通じて、地方からの提案をいかに実現するかという基本姿勢に立って、政府全体として地方分権改革を着実かつ強力に推進してまいりたいと思っております。
○西田実仁君 この提案募集方式では、非常に限られた時間の中で国と提案団体との対話がなかなか十分になされないという不満も出ているようであります。また、国の対応方針に対して提案団体が異議を唱えて国に対して再考を促すプロセスも必ずしも十分ではないという指摘も聞かれてまいります。
そこで、大臣にお聞きしますが、再提案ということにつきましては、よく対応方針と言われるのは新たな情勢変化等がないということが示されますけれども、そういう場合であったとしても、すなわち新たな情勢変化等が顕著ではない場合であったとしても、国の対応が不十分であることが明らかな場合には関係府省との調整の対象とすべきではないか、地方の提案に対する意欲を高め、提案募集方式の実効性をより高める観点からこうしたことも検討していただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本幸三君) これまでの提案募集の取組の中で実現しなかったものに関する再提案につきましては、新たな情勢変化等がない状況で関係府省と再度調整を行っても提案の実現は困難ということもございまして、提案団体から改めて情勢変化や支障事例等が具体的に示された場合に調整の対象とすることとしております。
そうした中で、過去の提案募集で実現しなかったものが、その後地方から新たな支障事例に基づき再提案があり実現したものとしては、例えば病児保育事業における保育士配置基準の緩和を求める提案がございます。このように、これまでに実現しなかった提案についても、制度を取り巻く情勢の変化、それだけではなくて、地方公共団体が地域の課題を解決し住民サービスの向上を図る上で、国の制度、施策等が要因で具体的に困っていると、そういう新たな支障事例があれば改めて地方から御提案いただきたいと考えております。
それを踏まえて、内閣府としても、地方が直面する課題を解決し、自主的、主体的に施策展開を図ることができるよう、地方からの提案をいかに実現するかという基本姿勢に立って丁寧に対応してまいりたいと思っております。
○西田実仁君 是非、そうした地方の発意に基づく分権改革をより一層強力に進めていただきたいと思います。
順番をちょっと変えまして、森林法の改正についてお聞きしたいと思います。
今回の改正案の中には、都道府県による地域森林計画における森林施業の合理化に関する事項の変更等に係る国への協議を届出に見直すという森林法の改正案が盛り込まれております。森林法におきましては、都道府県知事は、農林水産大臣が定める全国森林計画に即して地域森林計画を策定することとされておりまして、これを策定又は変更しようとする際には農林水産大臣に協議を行うということになってございます。しかし、今般、届出に移行する森林施業の合理化に関する事項については、協議を行わずとも計画達成に支障が生じる蓋然性が低いということから、協議から届出へと移行されると理解してございます。
そこで質問ですが、今回この届出に移行する森林施業の合理化に関する事項は、その内容は、委託を受けて行う森林の施業又は経営の実施、森林施業の共同化その他森林施業の合理化に関する事項というふうに承知をしておりますが、これらの年間協議件数はどのくらいになるのか、確認をまずさせていただきたいと思います。
○政府参考人(織田央君) お答えいたします。
御質問のありました地域森林計画の森林施業の合理化に関する事項、これの年間協議件数でございますけれども、平成二十六年度は三十四件、平成二十七年度は三十五件、平成二十八年度は五十九件となっているところでございます。
○西田実仁君 よりその地域に密着したところで森林計画をスムーズに進めていくということは必要であろうと思います。
これに関しまして、森林法というか森林の整備に関しまして、直接今回の法改正とは違いますけれども、質問を一問させていただきたいと思います。
昨年、与党税制大綱を私自身も関わって取りまとめさせていただきました際に、森林吸収源対策に係る地方財源の確保の検討が盛り込まれました。具体的には、市町村が主体となって実施する森林整備等に必要な財源を充てるため、いわゆる森林環境税の創設の検討が盛り込まれました。これにつきましては、今後、地方公共団体の意見を踏まえながら、具体的な仕組み等について総合的に検討されていくべきものと思われます。
先日、私は、地元埼玉でございますが、秩父市の旧大滝村の栃本というところの市有林を視察をさせていただきました。秩父の森林面積は埼玉県の森林面積の四一%を占めておりまして、東京渋谷区の面積のほぼ二倍、埼玉スタジアムの五百八十四個分もあるという広大な森林であります。最も広いのは杉でございまして、その三分の一は樹齢九十年から百年生であります。杉に次いで広い面積を占めるヒノキは全てが樹齢百年生。これほど高齢な人工林がまとまってある場所は県内でもただ一つでございまして、旧大滝村が明治四十一年、一九〇八年に土地を取得し、杉やヒノキ、サワラやカラマツを植栽した結果でございます。
秩父市では、こうした木の文化を支える森林を育成しようと、市の市有林で樹齢二百年生まで残す選木作業を始めております。二百年生の森づくりでございまして、将来は法隆寺などの日本の寺社仏閣、文化財の補修にこうした二百年生の杉やヒノキを使ってもらおうということを夢見ているわけであります。
私もこの栃本の山に入りまして、二百年生にふさわしい杉の木を選木する作業に携わらせていただきました。秩父市の市役所には森づくり課という専門の部署が県内で唯一設けられておりますけれども、その職員の方に御指導いただいて、枝ぶりの良い杉の木にビニールテープを巻き付けまして目印を付けるという選木作業を行いました。
今後の林業の振興には林道等の森林作業道などを組み合わせた路網の整備が最も大事であるというふうに今進めているわけでありますが、なかなか民間人が所有する民有林の場合は自発的な間伐も見込めない中、苦労しておられる姿も見ました。そこで、一定の要件の下で所有者負担を軽減した形で市町村自らが間伐等を実施する必要があるということから、その財源として森林環境税が今検討されているということでございます。
しかし、市町村がそうした期待される役割を果たしていくためには、森林整備を担う人材がもう本当に必要不可欠であります。森づくりというのは、まさに人づくりから始めなければならないとも思われます。県内唯一の森づくり課のあるこの秩父市におきましても、県からの専門の人材が派遣され、指導を受けながら森林整備を進めておりますが、市町村にこうした森林振興の専門人材を育成するために、県や国からの出向、派遣、またOBの方々の採用等、専門人材の市町村への配置を進める組織づくりを進めなければ、その財源だけが決まってもなかなかそれを市町村で使いこなせない、すなわち森林も整備されないということになってしまうんではないかというふうに思います。
こうした人づくりを、森林整備を担う人づくりについて、どういう今検討状況なのか。特に、今年年末、税制大綱の中でもこうした森林環境税、森林吸収対策税制ということが本格的に議論されますので、改めて林野庁にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(織田央君) お答えいたします。
委員御指摘いただきましたように、昨年末に決定されました与党税制改正大綱におきまして、所有者等による自発的な間伐等が見込めない森林の整備に関する市町村の役割を明確にするというふうにされております。一方で、御指摘のとおり、市町村においては森林振興に関する専門的人材の育成、確保が必要になってきているというふうに認識しているところでございます。
林野庁といたしましては、これまでも、森林総合監理士、いわゆるフォレスターの育成を図り、市町村への技術的支援、指導、助言等を行わせる取組を行ってきているところでございますけれども、これに加えまして平成二十九年度におきましては、市町村が林業技術者を雇用し、地域の森林・林業行政の体制整備を図る取組を推進することとしておりまして、これに対して地方財政措置も講じることとされているところでございます。
今後、大綱に掲げられております森林環境税の検討と併せまして、大綱の内容も踏まえ、森林整備の行政実務を担う市町村への人的、財政的支援の在り方についてしっかりと検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○西田実仁君 しっかりと検討を進めていただきたいと思います。
最後に、中核市におけます児童相談所の設置支援についてお聞きしたいと思います。
児童福祉法が改正をされまして、施行後五年をめどに中核市、特別区に児童相談所を設置できるようになりました。時間がないので質問を飛ばして聞きますが、この児童相談所の設置をしようにも、保健所の設置の際にもよく中核市等からも言われましたけれども、三位一体の改革によりまして、運営費はともかくとして、初期投資に対する財政支援が非常に細ってきて、やりようにもなかなかちゅうちょしてしまうという話を聞きます。具体的にどのぐらい交付税措置がなされて、どのぐらい足りないのかということは今いろいろと試算をしているようでありますけれども、改めて、一つ総務省にお聞きしたいと思います。
今後、児童相談所の中核市における設置を後押しする意味からも、初期投資に対する財政支援ということをもっと充実していくべきではないかと思われますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(池田憲治君) お答え申し上げます。
児童相談所の施設整備費は、今お話もございましたけれども、三位一体改革による税源移譲に併せて国庫補助金が一般財源化されておりまして、従来の国庫補助金相当額につきましては普通交付税により措置をしております。そして、それぞれの児童相談所設置市が施設を整備する場合には、従来の国庫補助金相当額も含めまして地方債の対象となり、年度間の財政負担の平準化が図られているところでございます。このことは、法令上、児童相談所を設置することとされている都道府県、指定都市だけではなくて、児童相談所を設置した中核市におきましても、法令に基づいて行っている児童相談所の設置、運営等の事務について、普通交付税の算定において当該事務に係る標準的な経費を措置しているところでございます。
今後、お話のございました児童相談所の中核市等への設置を進めるための支援につきましては、これは所管省庁でございます厚生労働省において検討が行われるものと承知をしております。
総務省といたしましても、厚生労働省の話をよく伺いながら、地方自治体の財政運営に支障が生じないように適切に対応してまいりたいと考えております。